2000年度秋学期 生物・生態VA,B 講義ホームページ
(車道校舎では、生物・生態Uとして開講しています)

1.先端医療の現状と未来


 
  生命を操作する---生命の人為的改変
             ↓
          生命科学の発展:生命現象を生物学や科学の言葉で語ることが可能となった
             幕開け---DNAの分子構造(二重らせん構造)の発見
               1953年4月25日号の“Nature”
                   by ワトソン、クリック、ウィルキンソン

  予測から治療、予防へ

   (1)遺伝子治療---いわゆる“遺伝病”の治療

        遺伝子組換え操作の人間への応用

   (2)遺伝子診断
 
        遺伝病の原因遺伝子を所有するか否かの診断が可能
          ↓  
        ヒトゲノムプロジェクトの成果により、従来の筋ジストロフィー、
        大腸ガン等に加え、数多くの遺伝病が診断可能となった

   (3)出生前診断

        妊婦の診断

        胎児の診断

        受精卵の診断---体外受精の際、細胞分裂した受精卵から細胞を
               一個抜き取り診断する

        未受精卵(卵子)の診断

   (4)胎児の利用

      胎児組織の移植

        発生途中の器官原基の移植 ⇒ 拒絶反応殆どなし、移植組織の増殖力大
        胎児組織の生体への移植---同種および異種動物間
                    たとえばヒト→ヒト、ヒト→他種動物

         治療目的;脳→パーキンソン病、 骨髄→白血病、 膵臓→糖尿病

         実験動物の開発;人間化されたマウス=ヒトの免疫機構が移植されたマウス
                  ↓
                 サル、チンパンジーでの実験が困難な、ヒト免疫細胞に
                 感染するウィルス等の実験に用いる(NIHが資金援助)

         人工中絶の問題----“胎児に人格は存在するか”
         胎児の脳死問題


    

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