2000年度秋学期 生物・生態VA,B 講義ホームページ
(車道校舎では、生物・生態Uとして開講しています)

4.生殖技術革命……現状と未来




1.人工授精; AIH、AID

   日本では1945年から慶応大学医学部にてAID実施 
   生物学的問題点→同一精子を何回用いるか?

2.体外受精

      第一号はイギリスで1978年7月に誕生(ルイーズちゃん)
    
    *生物学的(技術的)問題点
     a.受精卵、精子、卵子の保存法
       受精卵……凍結保存(―198℃、液体窒素中で保存)
         法的保存期間;5年間、イギリスでは1996年に5年間から10年間に延長
       精子……凍結保存、凍結乾燥保存(粉末)が成功か?   
   法的保存期間の制限なし → 精子バンクの存在
 卵子……現在のところ有効な保存法なし
  
     b.卵子の調製
        胎児からの卵子調製技術の開発(イギリス)がマウスで成功
          胎児卵子の利用→受精→出生⇒子供にとって母親は存在しない

     c.受精方法
       自然受精か顕微受精か
       顕微受精の場合、正常でない精子利用の危険性

       *倫理的問題点

         a.精子、卵子の提供
           第三者からの提供、代理母の存在、契約問題 → 精子バンク、卵子バンク

            不妊治療かファッションか? → “デザイナーベビー”の作製

         b.受精卵廃棄、減数手術の問題

3.出生前診断

 妊婦の血液検査……トリプルマーカー、ダブルマーカー、胎児赤血球検査
  羊水検査、子宮内絨毛検査
  着床前診断……染色体、遺伝子検査
          
    *倫理的問題点
        a.障害とはなにか、正常とはなにか
        b.“cost−benefit”の概念


    

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