第5回日本女性科学者の会学術大会の御案内と演題募集
第5回学術大会を下記のとおり開催します。
現在、私達を取り巻く自然環境および社会環境において、科学や技術の理解なしには解決できない問題が次々と顕在化しつつあります。一方、科学や技術の推進に際しては、高度の倫理的態度が要求され、しかも地球環境そのものへの配慮の必要なことが少しずつ明らかになってきております。このような状況下、研究者は自己の研究にひたすら没頭し続けることが可能でしょうか。あるいは、自己に没頭する研究活動のみを続けてよいのでしょうか。
先端科学の応用としてのGMO、ES細胞、さらには再生医療や不妊治療での安全性に対する一般市民の不信感に対し、研究者はどのような対応や態度を表明しているでしょうか。
サイエンスコミュニケーションという言葉が、最近社会に浸透しつつあります。科学を、一般市民にわかりやすく説明する活動と解釈されているようで、「サイエンスカフェ」なるサロン的活動が全国展開されています。また、サイエンスコミュニケーションを大学院の正課として設定している大学も存在しますが、こちらは研究者の倫理性涵養を意図している様子が多分に覗われます。
さらに、リスクコミュニケーションにまで考えを広げると、一般市民における科学の理解により、自発的なリスク回避行動が誘発されることが期待されています。このように、サイエンスコミュニケーションの含意は、単に科学をわかりやすく説明するだけではなく、そこに関わる研究者や一般市民の、意思決定や行動にも影響を与える活動、と考えなければならないようです。
そこで、第5回日本女性科学者の会学術大会では、私達の足場、あるいは私達の研究の立脚点を、社会環境あるいは自然環境に対してどう位置づけられるか、そしてその位置付けに対して私達はどのように対応すべきかを共に考えてみる場に致したいと思います。
本大会は一つのシンポジウムと、多くの一般口演を予定致しております。シンポジウムのタイトルは、「社会のための科学―サイエンスコミュニケーションの意図するところー」であり、他方、一般口演を「地球社会に優しく貢献する研究」との含意から、広く多様な分野の皆様から応募されることを願っております。
さらに本大会では、物理、化学、生物、医学など広範囲な分野をカバーする産官学の女性科学者が一同に会し、異分野異業種交流により新しい研究、開拓などの種を作り出せれば、望外の喜びです。
また、仕事と家庭の両立、子育ての問題など、女性研究者が直面している問題の解決を図るためのヒントが得られるような人的交流も目的の一つとしたいと思います。
どうぞ、会員の皆様、のみならず、非会員の皆様も多数、ご応募あるいはご参加くださいますようお願い申し上げます。
記
日時:2006年11月23日(木・祝日) 10:00−16:00(昼食を兼ねた懇親会を含む)
場所:京都テルサ東館会議室(3階)
〒601-8047 京都市南区東九条下殿田町70
TEL 075-692-3400 FAX 075-692-3402
●地下鉄九条駅より西へ徒歩5分(C番出口)
●JR京都駅八条西口より南へ徒歩10分
参加費:会員 2000円、非会員 2500円(懇親会費、要旨集を含む;当日徴収)
[一般演題申し込み要領]
**今回の演題は、すべて口頭発表と致します。ポスターセッションは、設定致しておりません。**
下記1、2を記入し、メールにて愛知大学・功刀宛にご応募ください。
E-mail宛先: kunugi@aichi-u.ac.jp
(注意!アドレスをコピーされる場合は、@を半角に変えてください。
セキュリティのため、全角で表記しております。)
講演申込締切: 10月30日(月)
1. 演題名、氏名、所属、講演要旨(500〜600字程度、様式についてはこちらを参照)
2. 代表連絡者と連絡先住所(郵便番号、e-mail アドレスも明記のこと)
(注1)発表要旨(英文)は、12月10日までにメールにて提出をお願いします。(200字程度、様式はこちらを参照)
(注2)発表時間は1題15分の予定(質疑応答を含む)。
(注3)口演者は会員に限りますが、共同研究者は非会員でも可。
[参加申し込み要領]
懇親会準備の都合上、参加のみの場合も、下記の要領で事前登録をお願い致します。
1. 氏名、所属、連絡先住所(郵便番号、e-mail アドレスも明記)を、メールあるいはFaxにてご連絡ください。
E-mail宛先: kunugi@aichi-u.ac.jp (注意!アドレスをコピーされる場合は、@を半角に変えてください。
セキュリティのため、全角で表記しております。)
Fax宛先: 0561−36−5527(愛知大学・一般教育研究室・功刀宛)
2.事前登録期間: 9月20日〜11月20日
[大会スケジュール予定]
10:00 -12:00 : 一般講演
12:00-13:30 : 昼食(懇親会)
13:30 -16:00 : シンポジュウム
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シンポジュウム内容
「社会のための科学―サイエンスコミュニケーションの意図するところ―」
講演予定者:
尾崎 美和子(早稲田大学教授、SJWS本部理事)「SJWSでのサイエンスコミュニケーター認証の試み(仮題)」
高橋 克忠(けいはんな文化学術協会理事長)「サイエンスメディエーター制度の可能性(仮題)」
玄番 央恵(関西医科大学教授・SJWS関西支部理事)「知識過多社会の科学者の責務」
テーマ解説:
功刀 由紀子(愛知大学教授・SJWS関西支部理事)「サイエンスコミュニケーションの現状と課題」
講演およびフロアーを含めたパネル討論を計画しております。
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【大会運営・関西支部よりのお断り】
原則として、宿泊の斡旋は行いません。ただし、11月23日前後は秋の行楽シーズンでもあり、多くの観光客が京都を訪れることが予想されますので、宿泊をご希望される参加者は、お早めに宿泊の手配を御願い致します。
関西支部・大会運営担当
玄番 央恵理事 : 関西医科大学
藤井 紀子理事 : 京都大学
功刀 由紀子理事 : 愛知大学 愛知県西加茂郡三好町黒笹370 愛知大学一般教育研究室
tel:0561-36-1111 fax:0561-36-5527