03c8196韓亮智
東アジアにおける韓流について
はじめに
T.韓流とは。
韓流の背景と原因
U.国家別韓流の現況および特徴
中国
日本
台湾
香港
ベトナム
その他
V.韓流によう直・間接的期待効果の分析
直接効果
間接効果
W.韓流の問題点および否定的視覚
X.韓流の望ましい発展方向
まとめに
はじめに。
現在中国をはじめアジアの国々に起こっている韓流(ハンリュウ)ブームは今後韓国と各国の文化交流を主導する分野として大きく期待されている。韓国では韓流現象を深層的に扱った企画特集プログラムが制作されるなど注目されている。また韓国政府は中国内のこのような韓流ブームの持続的な拡散を通して2008年北京オリンピックなどを韓国の大衆文化及び商品の輸出のための特殊なきっかけとして活用する計画である。元々韓流という言葉は中国大陸でテレビドラマ、歌、映画など韓国の大衆文化が大人気に流行する現象に対して中国で付けられた名称だと知られているが他の東アジアの国々日本、台湾、ベトナム、モンゴルなどでも似たような現象が現れることによって韓国ではその言葉が自称する範囲が大きく拡大されているのである。いつよりも文化観光が重視されている時点で、韓流ブームが一時的なブームとして終わるのではなく韓国の文化を各国に広く紹介できる基盤を設けて持続させるための長期的で体系的な対策が要求されている。したがってこの韓流ブームの真正な意味とその影響について多角度から分析し、どのように発展させて行くべきかが極めて重要である。
韓流とは。
韓流の起源は1996年にさかのぼる。韓国のドラマが中国に輸出されながら中国では韓国大衆文化ブームが起き始めた。‘韓流’とは中国の放送機関がこのブームを示して使い始めた言葉である。1997年から活発化したこのブームに対してはじめて韓流と名付けられたのは中国北京の韓国人が運営するある放送企画社である。そしてこの韓流という言葉は1999年中間中国のマスコミでも使われはじめ、他の文化が険しいほど深く染み込むという意味の同音異義語である‘寒流’(ハンリュウ)が通用されて一般人にも本格的に使われるようになった。韓流はまた中国だけではなく香港、台湾、日本、ベトナムなどで若者を中心に韓国の音楽やドラマ、ファッション、ゲーム、食べ物、ヘアスタイルなどの大衆文化と韓国の芸能人に憧れて追従し真似しようとする文化現象を称える。2002年2月韓国ダンスグループであるHOTが北京コンサートを成功に終えてから中国マスコミも本格的に韓流という言葉を使うようになった。また韓流がさらに加速され新韓流という概念が新しく登場した。これは韓国国内で現地の韓流ブームを積極的に受容し活用するだけではなくより質を高めて再加工し観光やショッピング、ファッションなどの連関産業分野で実質的な成果を生み出す新しい潮流、風潮のことを表す。すなわち、中国及び東アジアで起きている韓国大衆文化ブームのことを韓流、それによって韓国国内で新しく起き始めた現象のことを新韓流と言って韓国の歌手やコンサートを見るためやまたはドラマの撮影場所を踏査するために韓国を訪れることを意味する。これから派生したハー韓族とは韓流ブームによって引き起こされた韓国文化に憧れる‘韓国ファン集団’のことである。韓国の音楽を歌い、踊りながら韓国風に真似することを最高の価値と思う特徴を持つ。また‘韓洸’(ハンミ)とは韓国熱誠ファンで、ここで洸とはマニアのことを意味する。このような背景から韓流を新韓流の概念も含めて一次的に‘韓国が他の国に文化的な影響を与える現象’と総体的な定義を下すことができる。
韓流の背景と原因
韓流ブームが起きた背景として大きく三つの要因が挙げられる。一つ、韓流ブームが起こる前、中国と東アジアでは映画やファッションなど主導的な役割を果たす部分では西洋の文化が独歩的に先駆者としてその役割を果たしていたが徐々に香港文化や日本文化が強勢を見せながらアジア圏内では自分なりに独創的な性質を持つ文化の型が形成され始めていた。以前に国家間の経済レベルとかみ合われ優劣が形成されていた文化水準差が徐々にはっきり区切れない様相になってきていた。既存アジア圏内で大きく影響を与えていた日本の大衆文化の個性と刺激性、甚だしくは猟奇的なところはその難解さで中華圏で受容するには難しい点が多かった。また中華圏内で文化的基地としての役割を果たしていた香港は中国本土に編入されてからその影響力を失っていた。中国の急速な産業化が招来した中国国内の文化的衝撃と混乱を韓国風の文化が緩衝することができたのが一つの原因になる。二つ、韓国文化は華麗で洒落な西洋の大衆文化を受容して韓国の実情に合わして新しく加工され、独自的な特性を備えて創造することによって既存の西洋の文化や日本または香港の文化とは差別化された要素を持っていた。これに加えてインターネットなど通信手段の急激な発達で時間的な経過なしで東洋的情緒に合わせ易しく加工され浸透されたため中国をはじめ台湾、香港、ベトナムなどで容易に吸収されてきた。三つ、中国が開放政策を展開する中で香港、マカオなどか中国に帰属され、台湾に対しての交流が頻繁に行われながら資本主義的な要素が多く含まれているこれらの文化が易しく輸入されてこれに対し中国国民が香港と台湾の文化にあまりにもはまってしまう状況を警戒した中国政府が大衆文化の均等的な成長のために韓国芸能人に開放すりことによって外国の文化への接触がより容易になったのも挙げられる。
韓流ブームは国際関係学的な観点で見ることができる。この観点は東アジア地域の文化的正体性の混沌状況から韓流ブームが起きたとみている。80年代起きた東アジアの価値の論争が、相継いだアジアの為替危機によって大きく揺れ始めたのは事実である。特に中国は元々儒教文化の宗主国であったが近来社会主義の経験で儒教文化が中枢の役割を果たしていないことで中国は国家次元でもこれからの文化的正体性について困っていた。これは社会主義イデオロギーが中国人民たちの文化的欲求を満たせなかったことを意味する。だからといって直接的に西洋文化の真似は社会情緒上まだまだ早い。西洋の文化を先に受け入れた日本の文化を追う惑われるし、その間文化のモデルであった香港は中国本土に属されてからその機能を失い、韓国でその文化的正体性を求めるようになったのである。こるが韓流ブームの東アジアの国際社会の文化的背景である。韓流で見られる特異点は日本文化の配剤ということだ。日本は第二の世界経済大国である。ところが日本文化の内部執着性と外部閉鎖性は東アジア価値のモデルとしてはっきりその限界が分かる。小泉元総理が見せた教科書問題の対応と靖国神社の参拝は日本の内部的な正体性の問題としてアジアで対外的な役割を果たすためには無理があったと見られる。そして東アジアの国々が日本を羨ましく思うにも関わらず歴史問題などの理由で日本を警戒するのも日本の文化が東アジアでより拡散されなかった理由の一つである。したがって韓流は資本主義が広がっている東アジアから日本と香港が外された余白を埋める文化的現象だと言えるのである。ベトナムとモンゴルの場合は中国と同じ理由で、台湾は今後の不確実性の未来の中で正体性の危機が大きく作用されたと見られる。
国家別の韓流の現況および特徴
1)中国
中国は‘韓流’という言葉が初めて使われた国らしく韓流の現象がもっとも優れて現れる。93年韓国ドラマ〈嫉妬〉、〈黎明の瞳〉などが中国の地方放送局で放送されたが注目は受けず、96年CCTVチャンネル1を通して流れた〈愛って何?〉というドラマが収入外画史上2位の視聴率を記録しながら爆発的な人気をもらった。これによって生まれ始めた韓国大衆文化に対しての関心は〈星は私の胸に〉の放映で広まった。ドラマで人気になった韓流スターにはアン・ゼウク、キム・ヒソンなどがいる。それから韓国で放映された最新ドラマが次々と入って行き、またCLON、HOT、NRGなどの韓国歌手の現地公演が成功するとともに大衆音楽へまで広がったのである。
現況
1.中国に対しての文化コンテンツの輸出は2003年1,638万ドルで2000年に比べて8.9倍に大幅増加した。
・放送プログラム輸出:2003年615ドルで2000年より6倍増加
・音楽アルバムの輸出:2003年849万ドルで2000年より14倍増加
・映画の輸出:2002年までは大幅に増えたが2003年には少し減少(韓・中合作映画〈キスしましょうか〉の輸出で3万5千ドル)
2.最近中国政府は`ゴールド時間帯の外画放映の禁止´、`外画の年間輸入クォーター´新設及び外画の輸入の意図的遅延などを通して韓国文化の過多輸入に対した牽制政策を試行している。
3.中国の視聴者の中で韓国ドラマの内容がいつも同じでただ売るための商売性に飽きる傾向が現れ始めている。
4.中国の世代別韓流先好現況(韓国文化コンテンツ振興院)
・10代:韓流スターに憧れ真似る
・20代:韓国の伝統的な文化や韓国製品まで好む
・30代:10ー20代に流行っている一時的な大衆文化として認識している
2)日本
日本では1999年、映画〈シュリ〉が130万人という観客数を記録、〈共同警備区域JSB〉や〈猟奇的な彼女〉の興行で韓国の名前は知られていたが本格的な韓流ブームは韓国ドラマ〈冬のソナタ〉の上映してからである。2000年前後の日本では10年間の長期不況によって復古主義が流行っていた。そんな時に放映された〈冬のソナタ〉は日本の主婦たちに自分たちの青春時代を思い出させ大人気になり“ヨン様ブーム”を引き起こした。今まで“〜様”という最高尊敬の呼称が付けられた海外のスターとしてはイギリス出身のサッカー選手であるデイビッド・ベッカムとベ・ヨンジュン、2人しかいないという。この後数多い韓国ドラマが日本で放送され、また韓国の芸能人も日本でデビューするなど現在韓流ブームが活発に行われている。
1.ドラマ、映画、音楽アルバムの輸出がみんな急増している。
・ドラマの輸出:2003年628万ドルで前年に比べて2.7倍増加
・映画の輸出:2003年1,389万ドルで前年に比べて2.1倍増加
・音楽アルバムの輸出:2003年3,224万ドルで前年に比べて32.2%増加
2.冬ソナ
・2003年4月、NHKの衛星放送チャンネルで〈冬のソナタ〉(韓国:キョウルヨンガ)で放映。日本で50億円以上の付加価値を産み出したことに集計された。
・DVDタイトルとOSTアルバムの場合、完成の直前の段階または完成段階まで韓国で制作され、その売り上げの効果は大体韓国国内産業に属されている。
・主演俳優たちの肖像権の売り出しによる効果も最低10億円を軽く上回ると予想される。
・日本の朝日新聞、読売新聞、NHK放送、TBS放送などではアジアにおける韓流ブームとドラマの`冬ソナ´等の韓国映像物が日本市場で成功した主な要因として両国間の情緒が似ていることをあげている。
・ヨン様経済効果
表−ヨン様経済効果
〈韓国経済2004年11月26日〉
3.映画
・映画の日本への輸出も2000年度映画〈シュリ〉が興行に成功した後2004年に入ってから映画〈スキャンダル〉、〈シルミド〉、〈ブラザーフッド〉などが引き続き興行に成功した。
・スキャンダル(2004年5月):観客数60万人、8億円の収入
・シルミド(2004年6月):7億円の収入
・ブラザーフッド(2004年6月):10億円の収入
・韓流スターが出演した映画‘誰にも秘密はある’は日本国内の200ヶ所のスクリーンで同時開封する条件で韓国映画史上最高額の500万ドル(約6億円)で輸出した。
4.音楽
歌手BOAの日本進出成功
・日本でアルバム、ライセンス、コンサートの売り上げやCMなど年間60億円の収入を得る。
・日本で開いた六回のコンサートでチケットの完全売り切れを記録(チケットの販売額約2億5,500万円)
・2002年日本進出後、ローヤルティ収入だけで4億円以上あると推定される。
・2003年日本のオリコンチャート1位にランクされるなど日本で出したアルバムの販売量も100万枚を突破した。
3)台湾
台湾での韓流現象をよく見れば,1999年まで関心を引くことができなかったが、2000年10月台湾最大のケーブルTVである GTVでドラマ 〈花火〉が放映されて大きい人気を呼んで,2001年ドラマ〈秋の童話〉 が視聴率1位を記録しながら韓流が急速に拡散した。現在は4個の地上派とその他ケーブルTVで韓国ドラマが放映されている。 注目する点はGTVが韓国ドラマの成功を通じて今の立地を固めるようになったことだというのだ。
1.現況
・台湾の有線TV7個, 空中波TV3個チャンネルで韓国ドラマを放送して1999年以後韓国ドラマの累積放映編数は35編以上であり、2003年の輸出は2001年に比べて3.2倍増加した810万ドルを記録した。
・しかし最近台湾でも韓国ドラマ選好現象が減りながらSBSドラマ〈オールイン〉を含めて高価で輸入して放送した韓国ドラマが平易な視聴率をあげた。
・ 韓国ドラマの1編当り輸入価格が23年間3倍以上上昇した1万2万ドル代に達しながら、台湾放送社たちは輸入を慎んで自体製作ドラマの割合を高めている成り行きである。
・2003年、映画の輸出も前年に比らべて5倍近く増えたがアルバム輸出は前年に比らべて38.2%大幅に減少した。
4)香港
中国で韓国大衆文化の人気が高くなることによって1997年韓国のドラマ〈星は私の胸に〉が《星夢情縁》という名前で香港‘鳳凰台(Phoenix TV)’で放映されて大きい評価を得る。
また、98年香港市場での韓国映画の引続いた成功で2000年〈若者の陽地〉、〈簡易役〉、〈君そして私〉などのドラマが輸出された。
1.現況
・〈秋の童話〉、〈冬のソナタ〉、〈夏の香り〉などが上映されて高い視聴率を現すなど2002年までドラマ輸出が大きく増えたが、2003年に減少。これはSARS及び民主化運動などで TVでのドラマ編成の比重が低くなったのに起因する。
・ 映画〈僕の彼女を紹介します〉(英語題目:Windstruck)は韓国と香港で同時上映され香港で795万HKドル(1億2千万円)の売り上げを記録した。
5)ベトナム
ベトナムはいまだに輸出割合が低いが2000年度ドラマだけ201編が輸出された位に毎年相当な量の韓国ドラマが提供される国だ。そのうち〈田園日記〉、〈見てまた見て〉、〈息子と娘〉などのようなホームドラマと〈純粋〉、〈カード〉、〈雪花〉、〈総合病院〉、〈イブのすべて〉などのようなトレンディドラマが人気の対象だ。1999年〈医家兄弟〉が大ヒットしながらチャン・ドンゴンやキム・ナムジュなどが人気を集めた。
6)その他
シンガポール、マレーシア、インドネシアなどほとんどすべての東南アジア国家で韓国ドラマが人気を呼んで韓国芸能人が青少年たちの集中的な関心を受けている。これによって韓国ファッション、韓国語、ドラマ挿入曲、韓国の食べ物、韓国製品も流行っている。特にマレーシア、インドネシアなど回教圏でも韓流ブームが発生しているから回教徒であるイスラム民族にも伝えることができる可能性を見せてくれている。
2002年メキシコの公営放送‘メヒケンセ(Mexiquense)’で〈星は私の胸に〉、〈イブのすべて〉など2本の韓国ドラマが放映されながら韓流ブームが大きく起き, このような韓流ブームのきっかけで2004年2月メキシコの名門国立自治大学(UNAM)に韓国語科が新設された。また、アメリカ韓人放送で大長今が〈A Jewel in the Palace〉という題目に放映されながら韓人たちはもちろんアメリカ人たちの間で韓国ドラマファンが増えている。
韓流による直・間接的期待効果分析
1)直接効果
1.文化コンテンツ輸出増加
2003年度、韓国の文化コンテンツ輸出は2億 3,003万ドルで前年に比らべて8.9%増加した。しかし放送プログラムと映画輸出は持続的に増加される一方、アルバム輸出2年連続減少傾向を現わした。
−コンテンツ別
・ドラマ:2002年以後、大幅な増加傾向を見せる。2003年42百万ドル輸出で前年に比らべて46.2%増加。(中国、台湾、香港等地に輸出:冬のソナタ-192万ドル、人魚お嬢さん183万ドル、オールイン-109万ドル)特に、2003年4月日本NHK衛星放送で〈冬のソナタ〉放映の後ヨン様ブームが起きる。2004年4月地上派放送のNHK 2TVで5ヶ月間、日本全域で再放映。これは衛星放送に比べて売上げが3倍以上増加したと推定。2004年ドラマ〈人魚お嬢さん〉の人気を中心に対中国放送プログラム輸出が660万ドルを記録した。
・アルバム:1998年中国で“H.O.T”の‘幸せ’の後、約50種のアルバムをリリース。約400万枚の販売成果を上げた。2000年2月“H.O.T”の中国コンサートが大成功 → 中国での発行部数100部を誇る有名音楽雑誌である‘富代歌壇’からH.O.Tが5ヶ月連続1位を記録。H.O.Tの音楽、踊り、ヘアスタイル、ファッションを真似ろうとする中国の若者達が急増する。2001年までは増加傾向を見せたが2002年以後減少傾向(-10.9%)に反転し、 2003年には1億6,598万ドルで前年に比べて5.1%減少。これはインターネットを通じた不法複製拡散によってアルバム市場が全世界的に沈滞したのに起因する。
表−外国芸能人部門の人気順位(富代歌壇2003年4月)
・映画:2000年〈キスしましょうか〉が3万5千ドルに輸出してから持続的に増加を見せた。2003年には3,098万ドルに輸出で前年に比べて107.2%の大幅の増加。(日本、アジア、ヨーロッパ:〈殺人の思い出〉−250万ドル、〈シルミド〉−300万ドル)2004年 4分の1半期韓国映画劇場シェアが72.6%(文化観光省、2004年)
表−地上派プログラム国家別輸出現況(地上派放送社)
2)間接効果
韓流ブームはただ韓国の大衆文化が広く拡散したことだけに意味があるのではなくそれによる付加的な産業発達にも大きな意味を持つ。ドラマ、映画、アルバム産業は韓国国内での収益より海外へ輸出するのがもっと大きい収益をあげていることが事実だ。これによ って一次的な文化コンテンツとしての収益に負って副次的な産業の拡張にもっと力をつくしているしもっと大きい収益を期待することができる。したがって韓流ブームによる副次的な産業としての影響力を観光、文化産業的な側面などで多角化してみた。
1.観光
韓流ブームの主役である‘冬のソナタ’の監督が2004年9月政府から大統領賞を受けた事で話題だ。ドラマ監督が‘観光の日記念式場’で‘観光関連外貨を積いだ功労’で賞を受けたのだ。文化観光省資料によると“ユン監督はドラマ‘冬のソナタ’の主な撮影舞台である南怡島、春川、竜坪などに海外観光客約30万人を幼稚、およそ4290億ウォン(30万名×1300ドル×1100ウォン)に至る莫大な外貨を積いだ”と言うのだ。このように韓流ブームによる関心はもう関心を越えて文化全般、そして韓国を広報して観光産業を発展させることができる重要なアイテムで席を取った。
‘ヨン様’という極尊称と呼ばれるベ・ヨンジュンの場合ドラマ冬のソナタ放映以後国外ファンが彼を見るために入国する事例も少なくない。このごろソウル都心のホテルで空き部屋を尋ねるのが夢のまた夢だと言う。オフシーズンの去る7~8月にも平均90%以上の客室シェアを見せた。ソウル市役所前のプレジデントホテルの場合259個客室の中で258室が11月まで予約が終わっていた。‘冬のソナタ’の撮影地であるソウルプラザホテルは479個客室の中で452室が予約された。こんなソウル市内ホテルの好況は日本から飛んで来たベ・ヨンジュンのファンのおかげである。ホテルごとに日本人観光客の割合が全体客の 40~60%を占めているし現在100ヶ所の越える国内旅行社が日本現地の旅行社と提携して ‘冬のソナタ’パッケージ商品を販売中である。2004年に入って8月末まで韓国を訪問した日本人観光客は15万人で去年同期間の6万人の二倍を超える数値である。日本観光客は春川、竜坪、湫岩、外道など冬のソナタ撮影地を主に捜している。また日本の最大旅行社が韓流旅行商品を出したりした。日本最大旅行社であるJTBは〈ホテリア〉と〈天国の階段〉の撮影地を訪問する3泊4日の韓国旅行パッケージ商品を出したがこれは〈ホテリア〉が9月からニホンTVを通じて放送されているし、〈天国の階段〉が富士TVを通じて放送されることを狙って出たように見える。JTBによれば〈ホテリア〉ツアーは主人公ベ・ヨンジュンが泊まったシェラトンウォーカーヒルホテルに泊りながら撮影地を回る内容で、 〈天国の階段〉ツアーは二人の主人公が愛を厚くしたロッテワールドとムウィ島を行って来る日程だと伝える。このように多い観光商品たちがドラマの背景を中心に構成されている。すなわちドラマ観光地を縛って観光コース化してシナジー效果を享受しているというのである。
そして台湾で高い人気を受けているドラマ‘大長今’によって韓国観光公社は2003年8月から推進して来た‘大長今’観光商品開発が良い結果を得て‘冬のソナタ’に引き続き韓流観光の孝行息子の役割をすると明らかにした事がある。台湾の6個旅行社で大長今観光商品を出すと言って“大長今観光商品は既存の韓流商品と違いスターに対する依存度が比較的少なくて伝統食べ物、韓服など伝統文化が主な内容になって意味がある”と強調した。これは観光がドラマ撮影地を見回すようにするところではなく韓国に対するイメージと伝統文化を伝達してそれを拡散させようとするところにもっと意義があると言えながらこんな観光商品の開発こそスターによってきらめく産業ではなく韓流ブームを観光産業で適切に引き入れた例だと言えるだろう。
またソウルが2011年世界的観光地として浮び上がる中国の3大観光地になって約31億ドルの観光収入をあげることと予想されると香港の親中国係新聞ダグンバオ(大公報) が報道したこともあった。新聞は上海マスターカードが最近調査し発表した内容を引用してこのように報道して、それぞれ110億ドルと35億ドルの観光収入をあげる香港とバンコクだけがソウルより高い競争力を見せると予想されていると見通した。しかし新聞はソウルは観光客1人当りの消費額は1位になると予想した。ソウルは中国人観光客1人当り一日平均消費額が180ドルにのぼる。2011年香港とバンコク、シンガポールを訪問する中国人1人当りの一日平均消費額はそれぞれ170ドル、90ドル、130ドルになると予測された。ソウルを含めた4ヶ都市を訪問、観光を楽しむと予想される中国人たちは年間2430万人に至ると分析された。
2.韓国語教育
韓国ドラマや韓国のスターたちの進出によって日本や中国、台湾では韓国語科が人気と言う。そして学院でも韓国語を学ぼうとする人が増えていると言う。また中国や日本の主婦たちが大学入試説明会に直接参加して韓国の大学にお子さんたちを進学させようとする動きもたくさん見えているし中国の多くの学生が韓国に留学を来ている。
その例として, 韓国観光公社は日本旅行社である(株)JTBと共同でNHKハングル講座と連携した「2005年韓日友情の日記念小倉先生、バク・ドンハとともにするハングル体験ツアー」を企画、東講座受講生200人余りが韓国を訪問した。ここで分かるように韓国ドラマと映画に対する愛情で始まった日本での韓流は韓国の文化と韓国人に対する関心で拡がっている。特にこの関心が韓国語学習という積極的な行動につながって日本での韓国語スクールはみな満員の状態で、これは冬のソナタの原語放送(韓国語)とも無関係ではないようだ。 代表的なハングル講座であるNHKハングル講座の2003年テキストの販売率をよく見れば毎年平均 8~9万部発行されたテキストが2004年度には20万部という驚異的な販売率を記録した。また2002年から日本大学入学センター試験に韓国語が含まれた以来、韓国語受験者が毎年増加している。ちなみに現在日本では総246個校から6,000人余りの学生たちが韓国語を学んでいると言う。
3.食べ物
ドラマ〈大長今〉の影響で拡散した韓国の食文化に対する関心はそれまでのキムチに対する関心よりずっと高いと言う。主婦たちは韓国料理スクールに登録して韓国の宮廷食を学んだり、日本や中国にある韓国料理店は好況を受けていると言う。そして日本では映画〈オールドボーイ〉に出たギョーザが販売されると言って話題を集めた時もある。日本の食品企業等が冷麺、キムチセットなど多様な韓国の食品を開発して市場に出している。香港のサウスチャイナモーニングポストは2004年5月 11日、ドラマ〈大長今〉ブームが起きながら韓流関連の事業も盛業中だと報道した。この新聞はまた韓服はもちろん韓国伝統衣装を着た人形の販売も増えているし、韓国の大長今撮影場を捜す観光客たちが増えて韓国料理店が流行っていると伝えた。大長今メニューを一番先に出した韓国料理店の梨花院は "香港放送に大長今が放映されながら直ちに大長今メニューを出した"と、"売上げが15%以上増えた"と言った。
4.韓服(ハンボク)
韓服もドラマ大長今の影響で人気が増えている。フランスAFP通信が14日タイベイ発で報道した記事によれば、‘韓服の美しさに魅かれた台湾の若い女性たちがこのごろパーティーや重要な集まりにどんな服を着るつもりなのか聞くと皆が韓国の伝統衣装である韓服だと言うでしょう。女子大生リフイル(21)はインターネットを通じて4千980台湾ドル(147ドル)を払って花模様を刺繍した桃色韓服を購入した。彼女は"学校行事の時、何回も韓国服を着た。韓服を着ると美し くて優雅だという感じを受けた"と言った。韓服は現在台湾で人気のさまざまな韓国商品の中で一番新しい’と言った。
5.企業
最近中国ではKOTRAが北京、上海、グァンゾウなど中国3大都市の消費者各150人(総450人)を対象で韓国商品ブランドに対する認知度のアンケート調査をした結果、中国の3大都市の居住消費者たちは76%が韓国ブランドに対して分かっていることが分かった。都市別では上海が90%で韓国ブランドの認知度が一番高いことに対して、グァンゾウが72%、北京が66%で比較的に低く特に北京でのブランド認知度の向上努力が必要だと分析された。
また韓国ブランド好感度に対しては北京が55%、上海48%、グァンゾウ57%で、それぞれ韓国ブランドに対して良いイメージを持っていることと調査された。
主要業種別の韓国ブランドに対する認知度の場合、食品は農心辛ラーメン、オリオンのチョコパイと KT&Gの定官長がよく知られていて、大商、Maeil乳業、CJなどのブランドも徐徐に認知度が高めるブランドと調査された。この中で北京での認知度1位のオリオンチョコパイ、上海での認知度1位の農心辛ラーメンはそれぞれ現地に投資した企業だ。
衣類や履き物及びアクセサリー分野ではイーランド、LGファッション、ウルシ、YBS、ギャラクシーなどが比較的よく知られていて、化粧品及び生活雑貨分野ではLG竹塩歯磨き、LG化粧品、ローゼ化粧品、太平洋、VOVなどが頭角を現わした。
コンピューターカラーモニターのブランドは三星、LG、現代、大宇、ハンソルなどが、タイヤは韓国タイヤ、金好タイヤがそれぞれ知られている。携帯電話は三星、LG、SKなどの認知度が比較的高かった。
中国消費者が韓国商品ブランドが分かるようになった経路を見ればTV、インターネット、ラジオ放送などリアルタイム媒体が75%、新聞や雑誌など定期刊行物が58%であった。特に上海は他の二つの都市より高い96%の応答者がTV、インターネットの放送を通じて韓国ブランド情報を接するというところが目立つ。
そして、2004年一年日本を荒した韓流ブームで日本に進出した韓国係銀行の原画預金と両替実績が大きく増えた。原画預金と両替業務を扱う外換銀行東京(東京)支店の場合2004年の原画両替実績は303億ウォンで前年に比べておよそ221%も増加したという。原画預金金額も128億ウォンに達して前年に比べて36% 増えた。送金件数も9万2千件で前年に比 べて29%、送金手数料収入も25%増加したことに集計された。原画預金と両替がこのように大きく増加したことは韓流ブームで韓国に対する関心が高くなり冬のソナタ撮影地旅行など多様なテーマ観光商品が増えたからとみられる。
6.国家イメージ
韓流は韓国人に対する親しみを形成し、韓国の国家的イメージ上昇のような社会と文化的效果が非常に大きい。すなわち、韓流の影響で文化コンテンツ輸出のみならず韓国イメージ上昇に肯定的影響が目立つ。
実際に日本内各部が2004年10月7日から17日まで成人男女3000人を対象として実施した‘外交に関する世論調査’(1978年から実施)で韓国に対するイメージが上昇したことが分かる。
韓流の問題点及び否定的視覚
1) 文化帝国主義:反韓流感情と係わって
韓流の否定的な面の中で一番目立つことは、韓流拡散によってアジア各国の情緒的拒否感が発生することである。韓流は双方的文化交流ではない一方的文化電波傾向を見せているため、現地政府及び世論主導層の批判と反発(中国、台湾など)を受けている。彼らのこのような傾向は輸入規制、許可手続き複雑、不法複製などを通じて韓流進出を制限することで分かる。韓国のイ・ウォンジェ文化連帯共同事務処長は今のような状況に関して“韓流はアジア的自負心を得るきっかけではなく、韓民族の優越性を証明する亜流文化帝国主義だ”と批判した。
このような現象と係わって、国会文化観光委員会は去年4月20日韓流の問題点と改善法案と言う主題で公庁会を開いて韓流の現状況を診断してその長続きと拡散が可能になるように対策を論議した。この日公庁会に参加した日本と台湾、ベトナムなどの文化産業関係者たちは韓流の‘一方通行’を深刻な問題点として指摘した。
ベトナム代表として参加した現地文化新聞のブ・ラン・アイン(Vu Lan Anh)記者は“この何年間、両国間文化交流は非常に早い速度で発展して来た。”としかし、全体的に見れば一方的だったという感じを消すことができないと指摘した。すなわち、“ベトナムに紹介された韓国文化は效果的だったが、韓国に紹介されたベトナム文化は非常に素朴な水準だ。”という。アジア文化産業交流財団のシン・ヒョンテック理事長も“最近韓流の規模や流れは大きくて早いがアジア地域全般に共感台を形成することができない。”と“一方的な文化の流れを警戒しながらも、一方では経済的価値を優先するから”と説明した。ブ・ラン・アイン記者は韓流を長続くためには"各国が需要を研究して供給者中心ではない‘需要者中心’の韓流電波方案などが改善されなければならない。"とも指摘した。台湾インスリアサ社長であるリ・ジゼンも“韓流が一方的な文化の流れではない双方向的な文化交流になるように期待します。”と発言した。
文化評論家イ・ゼヒョンさんは季刊‘黄海文化’に発表した文‘韓流とインタ-アジア’で“いざ韓流ブームが一番熱い所は韓国”と言いながら‘韓国での韓流ブーム’を載せた。李さんは韓流ブームに対する韓国の国民の心の中には韓国人の政治的、文化的コンプレックスが虚しい文化的自負心で変形されて現われたことだと分析した。また韓国での韓流に対する勢いが自国中心的で文化的覇権主義の傾向を見せているという。彼は覇権主義的民族主義の代表的事例で韓流ブームを文化強国で引き続こうという論理を指折る。ここで一番問題は韓流を文化の相互交流ではない‘国家’または‘民族’の時点でしか見ていない態度である。すなわち、ヨン様(ベ・ヨンジュン)を誇らしく言いながらも好きな日本俳優に対しては打ち解けて話すことができない韓国人の風土がもっと問題である。他の文化に対する寛容と理解がなくてはこれから起こるかもしれない逆流に対して何の抵抗力も持つことができない。今韓流ブームの中で韓国人が警戒しなければならない対象は自国中心主義、自国文化中心主義であるだろう。
2)中国での反韓流的性向
・ワールドカップの時現われた中国人の二つの顔
不思議なことに韓国人は中国に対しては非常に好意的だ。むしろ日本よりも過去の歴史の中でも中国に朝貢を捧げたり、臣下の国として礼をつくされるなど恥辱的な扱いされたにもかかわらず中国という国はいつも味方だという認識を持っていることが現在韓国人だ。このごろ独島問題で日本をおびただしく責めることとは対照的に中国が古朝鮮と高句麗、渤海が昔の中国の地方政権だったという東北公正を主張する時目障りな反応を見せた韓国人の姿勢だけ見てもどれほど中国に対して好意的なのかを分かることができるだろう。問題は果たして中国人も同じような考えを持っているかというのだ。
ワールドカップは中国が漠然と‘良い隣り’で思う韓国にひりひりする叱責を加えた。中国は不思議なことに韓国にはいつも負けるという恐韓症を持っていた。そうしてみると韓国に対してあまり良くない感情を持っていたがここに不公平な判定是非まで重なり、中国のメディアでは韓国を批判する内容を連日こぼし出した。台湾ではインターネットで韓国ドラマは見ない、韓国製品は買わないという運動まで起こったと言う。こんなに中国人たちは私たちが思うように韓国に好意的ではない。いや, むしろ反韓国感情を持った人々も少なくはないという。
3)マーケティングの不在
ドラマ〈冬のソナタ〉が起こした日本での韓流は‘ヨン様ブーム’を起こしてあっという間に韓国のイメージを肯定的に変えた。しかし皮肉としか言いようがない事実はこのような韓国文化ブームにもかかわらず韓流をマーケティング道具で一番積極的に活用する所は韓国企業ではない現地の日本企業だという事実だ。最近ソニ?(Sony)はベ・ヨンジュンなど韓流スターを広告に出演させておびただしい売上げ増大效果を得たと知られている。ベ・ヨンジュンが出演した某製薬会社の製品は売上げが30%以上増えたことは事実だし、このために日本企業は韓流スターを迎入しようと熾烈な水底競争をしている。実際、ベ・ヨンジュンとチェ・ジウはCM1偏当り1億円台の出演料を受けてそれぞれ7個と5個の広告を取ったことと知られた。しかしこんな日本企業の素早い戦略とは反対に韓国国内企業の韓流マーケティングは非常に微弱である。
韓流を通じて2004年得た韓国の経済的利益は8500億ウォン(推定値)だ。文化観光省によると映画とドラマなどエンターテイメントコンテンツ輸出で1億ドル(約113億円)を儲け、ドラマ撮影地などを見るために約50万人(1人当り平均支出額1160ドル)が韓国を尋ねたことで現われた。特に文化商品の対日輸出額は2002年3327万9000ドル、2004年5240万9000ドルで57%急増したし、約20万人の日本人が‘韓流観光’に訪韓して‘韓流国家’中で一番‘お金になる’国になった。
しかし俳優と製作社、放送社の間の不明な契約が多様な商品開発を阻害するなど利益創出に障害になっている。韓国のA社は製作社と契約をして多様なキャラクター商品を開発したが俳優がここに反発、製品を市場に出すことができなかったし、輸出の道も渋滞したという。こんな水底摩擦の結果、現在韓流観光客がドラマ撮影地を尋ねても関連商品を買うことができないという不満が叫び出ている。韓国観光公社海外広報チーム留陣号課長は“日本は文化産業強大国らしく韓流を利用した多様な商品を開発しておびただしい経済的利得を取りそらえている”と“しかし韓国は諸般の与件がまともに揃わなくて観光、キャラクターなどお金を儲けることができる事業でも自分の分を取りそらえることができない実情だ”と言った。
4)コンテンツの質的、量的な不足
韓国文化のコンテンツが中国、台湾、ベトナムなどで商業的成功をしたという評価を受けてはいるが韓国文化の水準が高くて十分な競争力を取り揃えているという式の結論を下すことはまだ早い。韓国の大衆文化はまだ文化的にあまりにも多い虚点を持っているからである。例えば、リップシンクではなければ歌が上手ではない歌手たちがハンサムな外貌と踊りだけで海外で人気を呼ぶことを韓国の文化の海外基盤拡大と思うことは難しい。また知的な俳優が卓越な演技で解釈し出す高級文化の拡散を確言することができない状況でもある。だから、韓流の商業的成功の可能性にもかかわらずその韓流を善導している韓国文化の質的競争力はまだ検証されたとは言えない。
現代経済研究院二部型博士は、現在の韓流論議は経済性にだけ焦点を合わせていて、これからは文化産業を経験産業で発展させなければならないと言った。すなわち、これからは韓国の伝統と情緒など多様な無形の価値たちを伝えることができる方案を模索しなければならない時だというのだ。彼は"一時的な経済效果のみを狙った“一発主義”は韓国に対する信頼を崩すことができる"と警戒した。また‘ダンスミュージックにメロドラマ’という韓流コンテンツの画一的な公式も韓流の長続きの障害物になる"と"より多様で幅広い文化コンテンツ生産に力をつくさなければならない"と言った。
次はアリランTVが2004年11月7日から12月3日まで各国ネチズン3万4千1百46人を対象で実施した‘今年最高人気の韓国歌手’を調査した内容の一部である。
表−最高の韓国歌手〈アリランTV〉
表には出ていないが、歌手‘雨’(ビ)は日本外に、フランス(41.6%)、アメリカ(30.1%)、カナダ(31.3%)で1位で、また中国、香港、マレーシア、シンガポールなどの4ヶ国では2位だった。グループ‘神話’は香港(29.3%)、シンガポール(26.1%)、フィリピン(19.8%)、インドネシア(16.3%)、マレーシア(16.1%)など5ヶ国で1位だったし、日本(30.4%)、フランス(34.0%)では2位だった。女性グループ‘BABY VOX’はタイ(13.5%)とインドネシア(16.0%)で2位を占めたし、歌手‘セブン’はフィリピン、香港、マレーシアなどから3位圏に入った。しかし、バラード歌手シン・スンフンはシンガポールとアメリカでそれぞれ5位、フランスで6位を占めただけで、ジャン・ナラはインドネシアで4位、フィリピンで5位に止めた。
この統計だけ見てもダンス歌手だけが高い順位にあることが分かる。これは対象国のファンがダンス音楽がもっと好きだと思うこともできるが、違うように思えばダンス音楽以外の音楽はマーケティングが上手くないという解釈も可能だ。実際、H.O.Tアルバムを中国に出した右前ソフトギム・ユンホ社長は、2001年東亜日報インタビューで香港と台湾にバラード係の音楽が多かったからダンス音楽で市場をほったと言った。すぐは新鮮だったのか分からないが、現在はダンス音楽の画一的な食傷する以外の多様なコンテンツの開発が要求されている。
次に韓流ドラマを見れば、ドラマ作品自体に少なくない問題点を持っている。等しいキャラクター、画一的な主題、似ている事件展開や状況などで等しいドラマが生じている現在の韓国のドラマ製作環境で、人気をあつめた亜流ドラマの拡大再生産をもっとあおいでいるのだ。
中国と台湾などで韓国ドラマの画一性を指摘するマスコミ報道が零れ落ちて視聴者たちが韓国ドラマに食傷することを感じながら中華圏地域の韓国ドラマ人気がこの前より格段に落ちている状況だ。マスコミ報道の例を挙げれば,
- 台湾一の韓国ドラマ翻訳家は“韓国ドラマはいくつか見れば登場人物やストーリーがまったく同じなのが分かる。新しいことを捜す大衆はもちろん飽きる。”と言った。
- 中国北京大学フチェントング(胡正栄)教授は“10~20代を狙った韓国の青春優相剋(トレンディドラマを指称)は内容が単純で画一的なので初めには若者達に歓迎を受けたが徐徐に興味を失っている。多様なジャンルと内容のドラマが中華圏に輸出されることだけが韓流を長続くことができる”と言った。
- 日本でも同じだ。韓国大衆文化専攻者である深川クミは“財閥2歳と貧しいが善良な女性という心捧を設定しておいて展開過程で不治病や難病を登場させて愛の葛藤を増幅させる内容は幾多の韓国ドラマで易しく見られる。大衆の好き嫌いと趣向は急変する。この変化に古臭さと丁まげ性で対応すれば韓国ドラマの日本内反応は著しく落ちるでしょう”と診断した。
- 台湾のある日刊紙は韓国トレンディドラマの繰り返される10種要素という記事で‘男は財閥、女主人公は善良な女性、女主人公は白血病、癌等重病を病んで男女間の愛情関係の葛藤と進展では雨降る場面が間違いなく登場する......’と韓国ドラマの繰り返し的な設定と人物に対し批判した。
1980年代初中盤香港映画とスターが韓国の観客と視聴者たちにおびただしい反響を起こして忽ち萎んでしまったことは似ている質低い香港映画製作が呼んで来た結果だった。“韓流がこのごろになってすぎるほど男女間の愛賭けのみを強調する自分の過信に抜けて人気がすごく減っている。”は日本のある教授の指摘もある。彼は“日本大衆文化も初めには人気を呼ぶ他の国の感性は無視したまま武士道みたいな暴力に一貫して退出された事がある。”と他山の石にすることを強調した。中国でも韓国ドラマが大部分何人のスターにだけ寄り掛かるラブストーリー一色で、ドラマの筋書と展開方式そしてビージーにおいて中国人に顔なじみの日本ドラマと何の差もないという批判を受けた。
5)短期的な利益だけにかたよった政策
現在政府機関では韓流を通じて観光産業を育成して、韓国体験博物館建立という政策を通じて経済的、文化的利益をはかっている。しかしこんな短期的な利益追求よりは韓流を韓中の文化連合で上昇させなければならないし、それを欧米(ヨーロッパとアメリカ)に対立した東アジアの位相を牽引する足に作らなければならない。何故ならば中国は私たちの文化を自国の‘主体的グローバルセンター’を作るための一つの飛び石だと思うから後にはむしろ韓国が中国文化の影響力の下になる状況が発生することもできるからだ。
ところで韓中の文化連合が形成されるためには何種類前提が必要だ。それは前でも言及したように韓流文化の中心要素が商業的大衆文化、消費文化になってはいけないというのだ。 何故ならばそれは短期的な経済的利益を持って来てくれることはできるが強い文化連合を成すには困難があるからだ。韓国が長い間香港の大衆文化を熱心に受け入れたがいざ香港に対する理解の程度は法外に低いという事実がそれを証明してくれている。大衆文化交流位に劣らない位の他の文化分野の流れも必要だ。
また他の前提はブロックの文化間の相互的疎通だ。文化の交流が一方的だと台湾で起きたように反韓国の現象が起きることができる。一方的で独走的流れは防御的性向の制度を生産し出すようにできるからだ。韓国がアメリカハリウッドに対してスクリーンクオーターという保護装置を作り上げたように韓流文化の惚れる装置を作り上げることができるからだ。台湾で韓国ドラマに20%の関税を付与する事にしたということも同じな脈絡で理解することができる。こういう場合民主的な文化連合ではなく警戒して、牽制する望ましくない姿になるだけだ。
文化コンテンツ産業の不均等発展に対する高麗も前提されなければならない。媒体技術の発展による多チャンネル時代に迎えほとんどすべての国々が文化コンテンツの不足を経験している。ベトナムや中国の場合も同じだ。彼らの文化コンテンツ産業の後発性に韓流がちょっともうかっていることかも知れない。もし産業が均等な水準に至るようになれば冷淡な反応を見せるのが確かだ。そんな場合文化ブロックの形成は不可能になる。こういう時文化コンテンツの共同開発や提携開発などは非常に望ましい方向設定になることができる。
6)芸能マネジメント産業の及ばない発展
芸能マネジメント産業は最近入って来て独立的な一つの産業領域で発展している。放送媒体とコンピューターの発達による国家の間大衆文化流通の拡散は芸能マネジメント産業が政治、経済、文化的に重要な役目を担当するようにした。韓国でも‘タンタラ’という以前の否定的な視覚を捨てて大衆文化を善導する中心軸として腰を据えて行っている。
またアジアで起こっている韓流ブームは韓国の芸能マネジメント産業の成長可能性をいっそう引き上げている。韓流がアジア文化圏で人気を呼んだには放送技術の発達とか、人々に親しく近付くことができる大衆的な文化創出、西欧文化や日本文化より減った異質感など多い原因があり得る。しかし韓流に最大の役目をしたことはスターたちの力だと見られる。こんなスターたちの力を育成して発展させることが芸能マネジメント産業だと言えるだろう。海外で韓国のスターができるということは単純にそのスターが好きだという情緒的側面で終わるのではなく、そのスターが持っている社会の文化を共有するという側面で高付加価値産業だと言える。したがって芸能マネジメント産業は戦略的で效率的に起きなければならない。
しかし韓国の芸能マネジメント産業は何種類致命的な問題点を抱いている。
その一番目では芸能マネジメント産業の否定的な認識である。放送媒体や新聞たちを通じて芸能マネジメント産業がたくさん知られたにもかかわらず芳しくない不公正事例、収賄、芸能人脱税、麻薬、スキャンダルなどで芸能マネジメント産業のイメージは社会的に暗くて否定的なイメージに認識されている。2005年1月問題になった〈芸能人Xファイル〉公開社でも、〈ウッチァッサ〉のお笑い芸能人たちの奴隷契約波紋など、国内で起きている一連のことは社会で芸能マネジメント産業のどんなイメージを持っているかどうかを如実に見せてくれると言えるだろう。こんな社会雰囲気の中では競争力ある産業基盤は構築しにくい。
二番目は体系的な産業システム不在である。韓流を通じてスターを通じるマーケティング戦略が経済、文化的におびただしい恩恵を持って来てくれることができるということが分かった。それにもかかわらず芸能マネジメント産業は零細性と転勤大成を脱皮することができない水準だ。このような状況は芸能マネジメント産業を専門的なことで認識することができないことから来ていると言える。したがって芸能流通業界の専門家を養成して体系的な経営を通じて創造的な大衆文化形成と啓発による経済、文化的発展を成すことができる体系的なシステムを取り揃えなければならない。
三番目は持続的な発展方案が充分でないという点だ。芸能マネジメント産業の持続的な発展のためには新しい市場開拓、経営の透明性確保、企画力向上などの多様な発展方向模索が成り立たなければならない。しかし韓国の芸能マネジメント産業の場合、このような発展方向模索よりは短期的な利益に重点を置く姿を見せている。また新しい市場開拓よりはもう競争力を確保した市場に安住することで産業の底辺を拡大させることができない。このような姿は短期的な多くの利益を見られるが持続的に産業を発展させるには多くの限界点を持っている。
したがってこれからは透明な経営と体系的な産業システム構築、持続的な発展方案模索を通じて新しく浮び上がってこれは芸能マネジメント産業の発展を成さなければならない。またこれを通じて現在進行中の韓流熱風を持続的に引き継いで行くことができなければならない。
7)放送社の傲慢な価格政策
ヨルリンウリ党のミン・ビョンドゥ議員は10日東南アジア韓流中心国を巡回した後、‘韓流、このまま行くと5年の内に終わる。’という題目の報告書を国会文観委に提出したと言う。ミン議院はこの報告書で最大の問題点で放送社たちの傲慢な価格政策を指折ったが、これは1980年代香港文化、1990年代日本文化が流行った道をそのまま踏んでいるのだと言った。
ミン議院が現地放送局である〈ビデオランド〉で手に入れた資料によると台湾放送社の韓国ドラマ平均購買価格は2001年1回当り1743ドルだったが、2004年度には5090ドルで急騰したと言う。台湾で韓国ドラマは競争入札で1回当り1万ドルで始めて2500ドルずつ上げながら呼ぶのに、2万ドルを出すと落札することができると言う。130個チャンネルがある台湾の場合視聴率1%の場合広告収入を勘案する時ドラマ1回当り7千~1万ドルが適正価格なのにこのように法外に高い値段が付けられて見たら韓国ドラマの収入と放映時間自体が減る副作用を生んでいると言う。
実際に韓国ドラマの収入総額が2002年に224万ドル、2003年319万ドルで増加してから2004年には181万ドルにがたっと落ちたと言って、放映時間も2004年の場合2002年に比べて3分の1に減少したと言う。
こんな風の韓国ドラマの価格横暴のため台湾では反韓流現象までも現われていると言う。またこのような台湾の韓流に対する否定的な認識の結果で韓国文化流入を警戒する動きも見えている。その結果で今年の7月からは韓国ドラマに対して20%の関税を付けることに決めたと言う。こんな現象は90年代初盤日本がドラマ産業を中心に一流を起こしてから押し寄せたことと似ている状況だ。
しかしベトナムでは事情がまた違う。ベトナムでは台湾のように価格横暴を見せていないが、私たちドラマをまともに見せてくれることができる放送技術導入が不足だという指摘を受けている。今ベトナムで人気裏に放映されている‘大長今’の場合、一人の声優がすべてのせりふをダビングすると言う。韓国の放送技術の普及で韓国の国家イメージを高めることができる良い機会になることができるはずだが製作社の対応が切ないだけだ。
韓流の望ましい発展方向
韓流現象を文化的優越感や商品マーケティング機会にだけ思うよりは文化交流を通じて相互理解を広げて一緒に成長する文化共同体意識でアップグレードさせる政策が必要だ。最近、急な韓流現象によって文化的属国に転落しないかという恐れが各国での反韓国類情緒に変化されることは警戒しながら各種国際行事開催、韓流国家青少年との交流拡大サポートなど民間交流の拡大で韓流を長続きさせることができる基盤造成が必要である。
1.芸能事業に偏重された韓流文化の均衡探し
1) 韓流文化に対する現実的な報道勧奨
・中国に対する徹底的な理解の必要
中国は急激な経済成長を通じて世界で政治、経済、文化の中心地として変わっている。大きい土地と多い労動力などは無限な成長可能性を見せている。世界多くの国は急浮上している中国との関係を再確立するのに力をつくしているし、それによって多い国際秩序の変化が成り立っていてこれからももっと多い変化が予想される。特に最近現われている韓流を通じて東アジアの文化ブロック形成を成そうとする韓国の立場では中国との良い紐帯関係が必須と言えるだろう。 しかし徹底的な準備なしに無分別に文化交流が成り立ったら昔のうちの先祖たちと同じく中国の文化的属国になる可能性があることを警戒しなければならない。また中国が世界経済の中心に浮び上がっていることは明らかな事実だが漠然たる中国とブロック親交だけが生きる方法だという偏向から脱しなければならないし多元化になった戦略で彼らに近付かなければならない。これを成すための一番目は中国を正しく知ることである。
前にも挙げたように韓国人は中国人に対してはあまりにも寛大だ。しかし彼らの思う韓国という国はいつも友好的ではないということを肝に銘じなければならない。現在中国は韓流という文化的流れは中国が主導する東アジア文化協力の飛び石で見ているだけである。したがって韓国は現在の利益に満足するのではなく後日東アジア文化協力の主導権を握るために中国を客観的に眺める必要がある。
2.韓流の具体的な発展方案
1)文化コンテンツを利用した韓流文化の発展方案
東アジア地域の大衆文化に対する韓流の収容者の評価を比べてみると韓流現象を文化産業の標準であることのように提示するに値する事案なのかをまた考えて見る必要がある。文化コンテンツ振興院(2004)の調査によれば、音楽とドラマ部分は他国の商品より競争力があるが、アメリカと日本と韓国の文化コンテンツのイメージを比べた結果、韓国文化を中国文化と一番親しい文化で見做しながら文化の優劣評価はアメリカ、日本、韓国順序で評価していることを分かる。したがって韓流はアメリカや日本文化から来る異質感は緩和させてくれることでもうちょっと親しく近付いただけであって独創的文化特性や専門性による競争力が高いのではないことを見せてくれていると言える。
韓流は新しく東アジアの文化的地域化及び市場化を導くという点で国内収容者とアジア収容者たちを一つで縛る役目をしている。伝統的にアメリカや日本の映像物と音楽の支配秩序で自由ではない東アジア地域の大衆文化が国家境目を越えて流通して、地域で新しい疎通の材料に活用されるという点で地理的に近くの再発見という次元で肯定的だ。韓流を通じて海外で収容する収容者だけではなくこれら収容者を眺める韓国の収容者もお互いに対する再発見の機会を持つようになる。特に韓流を通じて東アジア圏国々の西欧の文化が分かるようになることと同時にその中にある韓国の文化を経験することで文化的世界化過程の同質的側面と異質的側面を同時に見つけることができる。しかしここで留意する点は私たちの文化の電波がまずされなければならないという点である。言い替えれば、韓流が世界文化伝播の飛び石役目で照らされるのではなく東アジア圏国々が韓国の文化を分かって行くきっかけになるようにしなければならないというのだ。したがって韓国は東アジア地域で共感することができる素材と問題をこの地域の感受性と価値を反映して生産しなければならない。過去文化帝国主義の視覚で海外映像物の流入を荒荒しく反対した時代を振り返えて見れば、東アジアの現代収容者に共有されることができる問題を扱って、これを解決する過程たちをアジア的情緒を通じて見えてくれなければならないし、このためにではアジア地域の共通された話題や問題に対する悩みが必要であり、地理的に近いが心理的に遠かった隣接国々に対する深度ある観察と交流が必要だ。
3.望ましい韓流文化活性化のための具体的な代案
望ましい韓流文化の発展のためにはまず可能な事業から至急に、同時に弾力あるように、政権に構わずに倦まず弛まず推し進めなければならない。これは現在限り方へかたよっている韓流の流れを真正な韓国的文化が含有された質の高い韓国文化を知らせるきっかけになるはずであり、それによる韓国文化に対する正しい理解を含むことと同時にこれを適切に活用したら前で提示した韓流文化を通じる経済的活性化にもこの上なく大きい貢献ができることで所存されるからだ。したがってもうちょっと冷情で現実的に韓流を察してこれに対する適切な解決策も模索して見ながら望ましい発展方案を具体的な代案提示を通じて探求して見よう。
第一は、韓流を持続性あるように発展させるためには隣国の現地事情と総合的な情報を確保しなければならない。企業上のマーケティングと販促を含んで、相手地域の法律・環境・歴史・気質・衣食住生活・韓流を好む理由として安い価格、優秀な品質、個性と活力、倫理性及び信用、新鮮な楽しみ、速度感と現場感、ふんだんなメニュー、先端的な技術力、現代的なデザインと色彩感、親近感と親密性などを持っている。
二番目で、合作事業や合同公演及び交流放映の合同行事及び交流行事を積極的に推進しなければならない。文化独占・文化寝食・文化蚕食の誤れた認識を洗い出して現地人たちといっしょに生活の中で呼吸する文化、真正な心の交流が土台になった文化、精神生活に有益な文化を提供するための方案として合作と合同事業が一番望ましいと言えるだろう。
三番目で、現在運営される海外韓国文化院を大幅に補強しなければならないだけでなく、 計画的に増設しなければならない。文化外交、文化普及、文化交流のセンターになるように頑張らなければならない。特に外国人が誰も便利にハングル教育と普及、案内を受けることができる中心機関に育成しなければならない。
四番目で、大衆が好む寒流だけではなく、韓国の類型、無形の文化財展示、相対国関係の歴史資料・研究での関連図書展示、韓国的な現代創作芸術公演などを通じる高級文化の海外進出も積極推進されなければならない。特にソウル芸術団は政府の共益資金に運営されながら長年の歳月専用公演場もなくて、本格的に海外公演ができる余裕費用もない。どうせ成果を出している、こんな器具を韓国仮無極の総本山で本格的に育成して、同時に韓国最高の公演芸術を海外に輸出する前進基地にする必要があるだろう。韓流とともにツェゴスズンウィイェスルを輸出する転機を用意しなければならないからである。
言うまでもなく寒流は一時的な流行、ブーム、波ではなく、韓国文化で生まれかわらなければならない。国内外の‘考える人’が韓流を心細く危なげに苛立たしく眺める理由を韓国は真剣に見直ししなければならない。韓流は大衆文化の肯定的側面と否定的側面を共有しているし、相対国にはいつも‘文化寝食’の拒絶反応を起こす所持を抱かれてくれているからだ。過去の韓国もそうだったが、アジアの隣国たちは民衆文化を発達させた。民衆文化と大衆文化は郷愁者の多数性という側面では共通性があるが、大量生産と大量消費で流通する大衆文化はその製作者、文化商品、消費者という三者間にいつも疏外関係が作られやすいものである。製作者の商業主義と商品の拙速性と不実性を警戒する理由がすぐこれだ。アジア的経験の地平だと言える民衆文化的‘生の一体性’と‘現場的親密性’そして‘仲直りの心’を忘却するとか喪失しないのに、大衆文化的感性と媒体と技術と経営を調和させる作業が実質的に成り立たなければならないのである。人類が皆楽しむことができる普遍性と同時に韓国の伝統的要素と精神を現代的に受け継ぐ韓国的個性をいかすのに創造的に寄与しなければならない。
4.新しい観光商品開発の必要性と具体的適用方案
最後に韓流の具体的な発展方案に、新しい観光商品開発に対して考えて見た。このような観光商品たちは韓流を通じて同期誘発された観光需要は文化観光商品など適正な観光商品の開発を通じて我が国に幼稚で、また観光を通じて訪韓観光客たちが文化観光主の商品を通じて我が文化を体験して確認する過程を通じて中国での寒流の長続き及び発展に観光交流が寄与することができるだろう。下表は現在外国で施行されている文化観光商品を通じて韓国に施行されることができる文化商品に対して考えて見た。
文化観光の類型外国の事例適用方案
文化観光のケース
外国の例
適用方法
遺跡観光
・エジプトピラミッド探訪
・ヨーロッパの博物館巡礼
・民族祭り参観
・韓国主要文化遺産を短時間に見回すことができるパッケージ観光商品
芸術観光
・パリ画廊巡礼
・反ゴッホ逝去100周年行事
・陶磁器作り観光
・テコンドー研磨観光
・地域別伝統祭り観光
教育観光
・語学研修
・音楽研修
・美容研修旅行
・インターネットカフェなど新種創業事業モデル見学旅行
生活体験観光
・タイ高山族探訪旅行
・ボルネオまる太屋居住民探訪旅行
・ジャバ人形劇村探訪旅行
・伝統方式の衣食住体験観光
・在来式食べ物作り
資料;韓国観光公社〈観光情報;1995年5、6月号〉
このように韓国の国内観光産業は持っている固有文化やすぐれた技術を知らせることで中国観光客に観光と同時に情報を得ることができる一石二鳥の效果を期待することができるようにするという長所がある。これと同時に中国現地では長期的に‘韓国街(通り)(Korea Town)’を造成して観光名所化することも新しい文化観光商品の一つになることができるだろう。
韓国街(通り)にはショッピング街並、韓国式家、韓国文化公演場などを造成して芸術公演、韓国の文化に対する情報提供などが常時的に成り立つことができるだろう。これを通じて韓国の文化を中国現地でより易しく接することができるはずだし韓国の人々が海外旅行市中国現地で利用することもできるだろう。
まとめに
韓流の見込みを置いて専門家たちの間では肯定的見解と否定的見解が分かれている。肯定的な見解は韓流、すなわち大陸に進出した韓国大衆文化が市場規模の拡大を通じて国際競争力が強化されるきっかけになる決定的な役目をするというのである。ギム・ヒュゾング(秋季芸術大学文化産業大学院長) 博士は韓流が"韓国文化産業に与えられた最初の機会と同時に、もしかしたら最後のチャンスであるかも知れない"と言い切った。
しかしこれは韓流を経済的側面すなわち、産業的側面でばかり眺めた短見的視覚だ。韓流の成敗はそれが持つ文化的波及効果であり、このような波及効果が中国人たちに狂うことで描かれる韓国文化全般に対するイメージだ。重要なことはこのような韓国文化のイメージを韓国文化の内密した面に対する通察と理解で連結させる文化的戦略、文化交流だ。韓国文化に対する理解度を高めて、韓国大衆文化が水準の高い韓国文化全般とかみ合っていることを大陸人たちに認識させることこそ韓流が成功する前提というのである。
水準の高い韓国文化の養成が韓流を長続きさせることができる原動力という点で否定的見解を持った人々は声を高める。‘韓流’が概して韓国の‘大衆文化’を意味することだから位大衆文化、音楽や映画やドラマなどは製作流通構造から問題だらけとか虚弱きわまりない基盤右に出ているというのだ。しかし内部の構造的矛盾とこれを改善しようとする努力の不十分も大きい問題だが、いざもっと大きい問題は違うのにある。韓流が及ぶ文化的效果と文化的戦略に対する悩みが全然ないというのだ。
文化部は韓流が韓国の文化産業の可能性を実証していると言う。文化部は韓流に対して"アジア地域で韓国の文化的位相を高めて、国家経済的付加価置創出に大きく寄与することができること"と期待している。それでタスクポスチームを立て、北京など主要地域に文化館派遣及び韓流体験官設置を言い放って出た。韓流メッカを造成する計画も立てた。文化部のこんな態度は単純に韓流、韓国の大衆文化が産業的な価値があるからで、競争力を高めるきっかけと作用するからだという視線を敷いている。
勿論、外国からお金を積ぐことを咎める理由はない。しかし文化交流の経済的価値に目を向けることは文化交流が持つ文化的效果に対する分析と態度を前提にする時だけが意味があると言える。そうしてこそ長期的で持続的な交流が保障されるのみならず、中国人が韓国を眺める文化的視野を広げることで窮極的に経済的でも利益を持って来てくれることができるのである。文化部の構想のように"長期的な文化交流の拡大の協力関係形成"が成り立とうとすれば経済的ウィン-ウィン戦略よりは文化的ウィン-ウィン戦略がもっと必要だ。
また持続的な韓流は資本が裏付されなければならない位忍耐をガッゴの長期戦略を樹立しなければならない。例えば各国と共同コンテンツを開発するなど協力を強化する必要性は何より切実に要求される。その上に中国文化界は韓流をベンチマーキングするために韓国文化界との協力を切実に望んでいる。零細公演社などの乱立を競争力確保次元で整理することや效率的な支援体系も方法になることができる。この場合政府があまり前に乗り出すことは中国政府当局の拒絶反応を呼んで来ることができるので気を付ける必要がある。
しかし何より至急なことは文化コンテンツの競争力強化にあると言わなければならないようだ。新しいジャンル開拓とコンテンツ質の改善のために絶え間ない努力を傾けなければならない。例えばその社会の文化的特徴を一番よく現わしてくれる伝統芸術や文化芸術の特徴を一番よく現わしながらも商売気とはちょっと距離がある、いわゆる“純粋芸術”を中心とする文化交流に力を傾けるのである。そうではなく、大衆文化を中心にした交流だけが主軸を成す場合長期的な效果をおさめるどころか経済的でも逆效果だけ呼んで来るのがおちだろう。最後に国家経済力を拡充しなければならない。中央大新聞放送学科金王席教授は莫強した経済力影響の下で真の文化が華やかになることができると言いながら韓国大衆文化が競争力を取り揃えるためには何より国内経済が物堅くなければならなくて、その土台の上に韓国固有の物を加味する時長い生命力を取り揃えることができると言った。
文化交流は両者の間の理解の幅を広げる直接的きっかけになる。履き物と自動車を輸出して輸入したと言って彼らに対する理解の幅が広くならない。しかし文化芸術作品を交換することはお互いに対する理解を通じて見て親密で、より近くなるきっかけを作り出すのである。それで文化交流は必要で重要なのだ。 一歩進んでこのような相互理解と認定を通じて文化的多様性を確保するところ基本前提になることがすなわち文化交流である。韓流は中国を含めた他の国々との文化交流活性化のために多方面に良いきっかけに違いない。しかしいくら良いきっかけでもまともに活用しなければ持続することができずに冷えてしまうただたんに寒風(寒風)に経たないこともある。韓流が韓国文化産業に与えられた最初の機会と同時に最後のチャンスであることもできるという話をもう一度思わなければならない時だ。
韓流が“文化的效果”を精一杯高めるように今からでも認識を変えて新しく韓流を眺める必要がある。それだけが長年の間持続する韓流を保障する道である。
参考文献;
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『韓流とアジアの大衆文化』−延世大学校出版部
キム・チォルズン『韓流文化の持続化Content開発』−北京専門大学論文集、2001年
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シン・ユンファン『東アジアの韓流現象』−西江大学校東亜研究所、2002年
フォジン『中国の韓流現象と韓TVドラマ収容に関する研究』−韓国放送学部、2002年
ゾ・ヒェジョン『韓流とアジアの大衆文化』−延世大出版部、2003年
ムン・サンヒョン『文化生産と収容、そして韓流の意味』−韓国放送協会、2005年
ジョン・ヨンジュン『韓流拡散と持続のための課題』−韓国放送協会、2005年
ユ・サンチョル『韓流の秘密』−思考の木(出版社)、2005年
ゾ・グァンヨン『韓流の波及影響』−韓国外国語大出版部、
ガン・ジンソク『韓流の未来見込み』−韓国外国語大出版部、
ガン・ジンソク『中国人の韓流批判と韓流讃揚』−韓国外国語大出版部、
ジョン・ジュンホン『文化基盤施設活性化とインフラ拡大を通じて体験中心の文化を志向』−韓国文化芸術振興院、
文化日報 http://www.munhwa.co.kr/
韓国日報 http://www.hankooki.com/
韓国観光公社 http://www.knto.or.kr/
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