第20回愛知大学法学部模擬裁判

模擬裁判とは

模擬裁判のご案内  愛知大学法学部では2005年度より毎年、公開模擬裁判を行っており、今年で記念すべき20回目を迎えます。日程は12月13日(土)で、今年も例年通り、愛知大学名古屋キャンパス・グローバルコンベンションホールで開催いたします。

本学の模擬裁判は裁判員裁判をイメージしており、今年は「中止犯」を扱う予定です。裁判員制度は2009年より行われていますが、言葉は知っていても、「実際にどのような流れで進むのか?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。また、「裁判は専門用語が多くて難しそう」「手続きが複雑そう」といったイメージもお持ちかもしれません。
そこで我々が行う模擬裁判は、裁判員制度をもっと理解しやすく、身近に感じてもらうことを目指しています。難しい法律用語や裁判手続きについては、丁寧に解説しながら、分かりやすくお伝えするので、裁判に馴染みのない方でも安心してご参加いただける内容となっております。

また、本学の模擬裁判は、愛知大学法学部生が主体となって運営している点が最大の魅力です。組織構成から裁判のシナリオづくり、さらには後援依頼やポスター作成といった広報活動に至るまで、すべての企画・運営を学生自身が主体となって行っております。模擬裁判自体は以前から裁判所や弁護士会などの法曹関係機関、あるいは大学サークルなどが主催する形で行われております。しかし、法学部の公式行事として、学生が中心となって運営している例は少なく、現在も試行錯誤を重ねながら、一つ一つの課題に真摯に向き合い、全力で取り組んでおります。

本学の模擬裁判は一般の方々にも公開しており、今後裁判員の募集も行う予定です。ご来場いただく皆様に満足していただけるよう、学生が一丸となって準備しております。ぜひこの機会に会場にお越しいただき、裁判についての認識や関心が広がるきっかけにしていただければと思います。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

裁判員制度とは  裁判員制度とは、国民の中から選任された裁判員が刑事裁判に参加し、裁判官と協働して、被告人が有罪か無罪か、有罪である場合にはどのような刑にするかを判断する制度です。原則として裁判員6名と裁判官3名が、刑事裁判の審理に一緒に出席し、証拠調べ手続や弁論手続に立ち会った上で、評議を行い、判決を宣告します。

裁判員制度が導入された背景には、国民の多様な視点や率直な感覚を裁判に反映させるなどの目的があります。それまで裁判官のみで進められてきた刑事裁判に、国民が裁判員として参加することにより、裁判がより身近で分かりやすいものになるとともに、司法に対する国民の理解や信頼が深まることが期待されています。

裁判員裁判対象事件
…重大な犯罪の疑いで起訴された事件
・人を故意に殺した場合(殺人)
・強盗犯人が、強盗の機会に人を怪我させたり、死亡させたりした場合(強盗致死傷)
・人に怪我をさせ、その結果、死亡させてしまった場合(傷害致死)
・アルコールによる正常な運転が困難な状態や制御することが困難な高速度で自動車を走行させることによって、事故を発生させ、人を死亡させてしまった場合(危険運転致死)
・人が使用している建造物に対する放火行為によって建造物を焼損させた場合(現住建造物等放火)
・身代金を取る目的で、人を誘拐した場合(身代金目的誘拐)
・保護義務のある者が、子供に食事を与えず、放置したため死亡させてしまった場合(保護責任者遺棄致死)
・財産上の利益を得る目的で覚せい剤を密輸入した場合(覚せい剤取締法違反)
など