
英語学科 学科長挨拶
近年の人工知能(AI)の進化はすさまじく、深層学習のプログラムが組み込まれた生成AIの登場により、今や英語で書かれたインターネットのウェブサイトも、文字の上にマウスを持って行くだけで日本語に自動翻訳され、外国語ではなく母語で情報を得ることができるようになりました。このような時代にあって、英語を学ぶ意義は何でしょう。英語学科は社会的役目を終え、存在意義を失っているのでしょうか。
皆さんが英語を単なる「ツール」と捉えているのなら、もしかすると生成AIをはじめとする人工知能による翻訳で事足りるのかもしれません。しかし、英語という言語そのものの特性がどのようなものか、あるいは英語から見えてくる社会・経済・政治・文化・思想がどのようなものかという点に思いを馳せると、英語から見える世界は魅力の宝庫であり、学ぶべきことや研究すべきことが多々あります。また自分とは異なる国の言語や社会を学ぶことで、自分とは違う価値観を知り、自己を相対化して広い視野で物事を考える必要性が生まれます。これらはグローバル化という言葉で形容されることが多い現代において、非常に大切な視点です。
愛知大学国際コミュニケーション学部英語学科では、「英語」を軸にした様々な学問を提供しています。これらは「ツールとしての英語」を越えた学びであり、学生の皆さんの探究心を刺激するものと確信しています。ぜひ英語学科で、英語から見えてくる様々な学問的探究に思いを馳せ、英語の本質を学んでください。もちろん英語のスキルを高める科目も用意しています。英語学科で英語をはじめとする外国語のエキスパートを目指すとともに、深く広い国際的視野に立って様々なことを探究しましょう!