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  ゼミナール: 研究テーマを追求する
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ゼミ紹介
広瀬ゼミナール(商法)
公正な企業活動のためのルールを理解し、討論を通して本質を見抜く目を養う。



時代性のあるテーマを選び、
原告・被告それぞれの立場を体感する。
法学部教授 広瀬裕樹 「商法とは企業や商取引に関する法律です。企業は利潤を追求し成長していくために、常に変化を求めています。商法はそうした市場経済社会の中で、公正な企業活動が行われるためのルールを取り決めたもの。時代に適合しつつも、しかし、時代に流されてはいけません。本質を見極める力が何よりも必要です」
ゼミでは、まずテキストに挙げられた裁判例の読み方を学び、取り扱うテーマを決めます。
「商法は“生き物”とも言われ、1年前のテーマが既に古びてしまっていることさえあります。ですから、常に経済社会の最先端に敏感でなければなりません。昨年は、企業買収や株取引を題材に各自で問題点を調べ、理想的な解決に向け討論しました」
テーマが決まると、それに関わる重要な裁判例について、その問題点を検討し、原告・被告に分かれたグループ対抗で討論。立場が変われば事件への見方が異なることを体感し、商法について理解を深めていきます。

真剣勝負の模擬裁判、
他大学との合同ゼミを通して、
本質を見抜く力をつける。
ゼミの圧巻は、裁判長席や原告・被告席など裁判所を再現した教室で行われる“模擬裁判”。原告・被告役以外の学生は裁判員として加わり、実際の裁判を模した形で展開する。
「原告と被告には、自らの立場をアピールするための情報を収集し、効果的に訴えることが求められます。一方で裁判員側は、集めた情報から本質をつかみ取る目が必要になる。ゼミ生が一人残らず参加する“真剣勝負”の場となります」
最終的には、ゼミの成果を他大学との合同ゼミで発表する。ゼミによって論点や立論方法が異なることを実感し、自分自身の力を客観的に見つめ直す。「ゼミでの討論や模擬裁判、他大学との合同ゼミでは、難易度の高い裁判例を取り扱います。そのため、大量の文献を読みこなし、論点を的確につかみ取った上で、効果的なプレゼンテーションにまとめ上げていく力が自然と身につきます。同時に、ものごとには多面的な見方があると理解した上で、本質を見抜く力も身につけていきます」


木村ゼミナール(日常生活で生じる諸問題と民法)
身近な題材を取り上げた模擬調停、模擬裁判を通して、生活に密着した民法の考え方を学ぶ。



切り口は"離婚問題"。
家事審判を一貫して模擬体験し、
リーガルマインドを養成。
法学部准教授 木村裕樹 法を学ぶと聞くと、条文を1つずつ丸暗記して……とイメージする人も多いかもしれない。しかし愛知大学法学部が重視しているのは、法を社会や生活の中でいかに使うか実践的に学ぶこと。木村ゼミでも、模擬調停や模擬裁判を積極的に取り入れ、リーガルマインド(法的な思考能力)の育成をめざす。
ゼミのテーマは、日常生活で生じる諸問題と民法。木村准教授は、それを最も効果的に学べる素材として離婚問題を選んだ。
「離婚問題を選んだ理由は、離婚などを争う家事審判はまず調停を開き、当事者同士の話し合いで解決する機会をつくるからです」
当事者同士で解決の道を探る調停は、裁判以上にコミュニケーション能力が必要だ。実際、模擬調停を重ねるにつれ、学生の発言は具体化し、説得力を持つようになるという。
「積極的に発言することで、お互いを理解し合うことができます。学問だけでなく、学生自身の力で、全員が仲良く居心地いいゼミをつくることも学んでほしいですね」

模擬調停から模擬裁判へ。
正解が一つではない法廷を舞台に、
エキサイティングな論戦を。
小説のように書かれたモデルケースを基に、調停申立書を書くことからゼミは始まる。 「模擬調停は、実際と同様に男女1人ずつの調停委員と当事者2人で行ないます。当事者役には、自分の主張を伝えると同時に、相手の主張を聞いた上で反論することが。調停委員役には、双方の主張を理解した上で、法的な価値判断に基づいた意見を述べることが求められます」
調停が不調に終わったという想定で行う模擬裁判は、原告と被告に分かれチームで対戦する。裁判官も、もちろん学生が努める。
「最初はみんな恥ずかしそうにやっているけれど、そのうち授業であることを忘れてエキサイティングな展開になるんですね」
法律、特に民法の面白さは正解が一つではないところだと、木村准教授は言う。
「同じ事例で同時進行している模擬裁判で、判決が分かれることは珍しくない。その分析も重要な学習です。模擬調停、模擬裁判を多く体験することで、民法の発想が見えてくる。他の法を深く学ぶ時にも、それは活かされます」



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