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  今年度の現代中国学部第13期現地プログラムに196名の学生が参加した。3月5日(金)中部空港からJAL787便に乗り、3時間弱の空の旅で天津に到 着した。翌日の午前中には早速オリエンテーションがあり、午後には現地プログラムの開講式が行われた。そこには、南開大学の関副学長、天津科技大の閻副学 長、愛知大学現代中国学部の砂山学部長をはじめとする関係者の方々が出席された。7日(日)はひと休みし、8日から新しい勉強が始まった。

 今年度は例年と異なり、南開大学のキャンパスにある「愛大会館」が、プログラム実施期間に改修工事をすることになり、今年は天津科技大学のキャンパスで 実施されることになった。宿泊は「国際交流センター」という九階建ての施設となり、授業は科技大の教学棟のE棟とF棟で行われている。語学の担当教員は引 き続き南開大学の漢語言文化学院の先生たちである。現代中国社会論の講義と文化講座は科技大学と南開大学の先生が、太極拳と武術の授業は科技大学の先生が 担当されている。早いもので、もう一カ月が経とうとしている。

 学生たちは、この間、今まで出会ったことのない、乾燥した空気、骨まで刺すような冷たい風、雪、濃霧、さらに黄砂などを、否応なしに体験させられた。も ちろん天津では毎日このような天気ばかりでなく、晴天の日も多い。このような体験は穏やかな環境で育ってきた学生たちにとって、人生の貴重な体験であろ う。世の中には自分たちが経験して来た以上に厳しい環境があるのだと認識することが必要である。今回は幸いなことに体調を崩した学生は引率者の予想より少 ないけれども、海外での健康管理は、現地プログラムの科目に明記されてはいないが、何よりも重要な課題であると言えよう。
 
 多くの学生は天津に着いて間もないにもかかわらず、わりあい早く、現地の食堂、風呂やトイレ、買い物などに慣れてきた。引率者として一番感心したのは学 生が天津に着いたばかりなのに、地下鉄やバスなどで町の中心部へ買い物に出かけ、店で買い物する際、値段の交渉が上手にできたことである。学生にとって は、買い物をする時の値引き交渉は楽しみの一つで、成功するとかなりの達成感があるようで、よく私に自慢話をしてくれる。

 ここでは各クラスの学生たちが輪番でクラス日誌を書く。これを読むのが引率者のここでの楽しみの一つになっている。内容は学生たちの天津での生活の様子 と勉強の状況、中国で気がついた日本との違いなどが書かれている。日本と中国の違いは今のところ数十は上げられている。そのほかに「劉先生にメッセージ」 の欄には、学生たちからの引率者への要望と励ましの温かい言葉が書かれており、時には胸が熱くなる。時には、描いてくれた漫画を見て、一日の疲れを忘れて しまうこともある。このクラス日誌は、このプログラムの期間中、学生と引率者との間に欠かせないコミュニケーションの場の一つとなっている。

 4月3日から5日の中国の「清明節」の三連休を利用して、旅行に出かけたりする学生が少なくない。その後は、中国語での発表会があり、さらに民間企業を 見学したり、農村へ行ったりする。農村では、21のクループに分かれ、21世帯に入り、ホストファミリーと一緒に餃子作りを習ったりして、中国の農民と交 流する予定である。5月1日のメーデーには、また三連休があり、上海万博へ行く学生が大勢いる。

 こうした異国での貴重な体験によって、学生たちの人生が豊かになることはまちがいない。このプログラムの中で、引率者の私は学生の先生でもあり、現地の 親でもあり、よい友でもある。200名近くの学生と毎日一緒に食事をし、一緒に泊り、一緒に卓球もしたりして、教員と学生との距離が確実に近くなり、引率 者としての人生も豊かになって行く実感がある。
(劉 柏林)
 

 
     Dクラス広報委員 大島 奨矢・足立 有希


 2010年3月5日、ついに現地プログラムが始まった。

 1年かけて学んだ成果を発揮し、この中国現地でさらなる向上と進歩を図り、自分たちを成長させていくための留学プログラムでもある。

 しかし4ヶ月という長い期間、日本を離れ、全く異なる言葉や環境の中で生活していくのは、自分たちが想像していたのとは全く違っていました。さらに今年 は南開大学ではなく天津科技大学での実施のため、先輩たちから得た情報だけでは足らず、自分たちでさらに考えて行動しなければなりません。

 1ヶ月ほど生活しただけですが、日本と中国では良いところもあれば、もちろん不便なところもあると感じました。

 まず不便だと思ったことは、水が綺麗でなく、飲み水にならないことはもちろん、洗濯をしても白い服は黄ばんでしまうことである。さらに少し裏通りに入るとゴミが散乱していたり、野犬がいたりして危険だと思うことです。

 逆に良いと思うことは、日本と比べて物価が安いことです。例えば靴を150元と言われたが値下げ交渉をして80元まで下げて買うことができました。中国 では値下げ交渉も楽しめます。中国で暮らすことで、逆に日本の良さを実感しています。実際に生活することで、ニュースや新聞で見る中国とは違う「生」の中 国を体験しています。

 


学生集合写真


天津科技大学正面




 

 個人留学でなく現代中国学部全員で留学すると言う機会は今回限りです。今後、いろいろな行事に参加したり、旅行に出かけたり、全員で協力して現プロを楽しんでいきたいです。

 残り3ヶ月安全に気を付けて頑張ります。




     Gクラス広報委員 夏目 淳・吉川 真也・福島 旭信


 私たちは平日の午前中には中国語の授業があり、月曜日と火曜日の午後にはそれぞれ「現代中国社会論」と「文化講座」の授業があります。午前中の中国語の講義は少人数制の会話中心の授業「小班」と大人数制の主に文法を学ぶ授業「大班」に分かれています。

 小班では、たまにゲーム形式で授業をしてくれるので楽しく中国語を勉強することが出来ます。単元テストがあるので、毎日の予習が肝心です。

 月曜日の午後には「現代中国社会論」があります。内容は中国の文化・歴史から最近の話題までと様々です。しかも毎回小テストがあるのでしっかり集中して聞き、肝心な部分を聞き逃さないようにしなければなりません。

 火曜日は「文化講座」の授業です。ここでは書法・二胡・指圧・漫才といった中国文化を選択し体験しながら学ぶことができます。様々な講座があり、興味をそそられるものがたくさんあると思うのでチャレンジしてみるのも良いかと思います。

 この他に、科技大学の学生に家庭教師をお願いする「語学パートナー」があります。

 もちろん中国語でコミュニケーションを取らなければならないし、話す内容も自分で考えなければならないので、毎回、悪戦苦闘しています。しかし語学力をアップさせるには良い方法だと思います。

 


国際交流センター宿舎


宿舎1階食堂


 


教学棟へ


 


 天津科技大学は市の中心部の東に位置しており、南開大学と比べたら田舎です。しかし大学の目の前には大きな道が通り、その道の向こうにはスーパーマー ケットがあります。また10~15分ほど歩けば、地下鉄の駅があり、何かと便利です。平日は生活用品を買いにスーパーに行き、休日は地下鉄に乗り天津の中 心部へ遊びに行くというのが一般的な生活スタイルです。天津に来て約3週間。やっと食事や気候に慣れつつあるところです。最近は大学の食堂も油っぽくなく なり、5元もあればお腹いっぱい食べることが出来ます。特に食堂のタルト(1.5元)が大人気です!!
 
 気候は雪や濃霧、黄砂を経験し、寒さにただただ震え、乾燥に苦しみ・・・などなど様々な気候を体験したこともあり、体調を崩した人も少なくありません。これからの体調管理に一層気を配りたいと思います。
 
 現プロはまだまだ始まったばかりですが、中国でいろんなものを見て・聞いて・感じていきたいです。