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 中国に来てもうすぐ2ヶ月が経ちます。今回は、最近の生活のこと、先週の教学実習のこと、今週水曜日に愛大会館内で行われた日本人記者による講演会のこと、そして今週末の28日から5月6日までのメーデーの予定について、報告したいと思います。 
 やっと中国の生活にも慣れ、外出する機会が多くなりました。最近では、中国語を使い、バスやタクシーに乗って、買い物や外食が順調にできるようになって きました。中国(特に露天)では、元値よりも割高の値段を表示していることが多く、その為に値引きの交渉が重要となります。その交渉に初めは戸惑ったもの の、最近では「我們是朋友(日本語で「私達は友達です」)」「能便宜一点儿(日本語で「もう少し安く出来ますか」)」等の言葉を巧みに使い、言葉の応酬を 楽しみながら交渉しています。また、沢山の生徒が個人旅行などで北京に観光に行ったりしています。 
 次に、4月25日に行われた第2回講演会の事を報告したいと思います。
 今回の講演会では、テレビ朝日中国総局の後藤はなさんに、お話を聞かせていただきました。
 後藤さんの携わった仕事のひとつとして、2006年に「黄砂問題特集」のリポートがあります。これは、中国に流す放送ではないので、表現自由といった問 題には苦労されなかったそうです。但し、一つの番組を作るのに何度も黄砂の舞う現場に足を運んだと仰っていました。私たちは、テレビのスイッチを付けるだ けで簡単に世界の情報を入手できますが、ニュースを作る記者の方たちは、その地方について、事実をあくまで客観的に伝えるという点で、必死に頑張っている のだと分かりました。また、就職を控えた私たちに今出来ること、しなければいけないこと、それは読書だというアドバイスも頂きました。今後も中国のことを 学び、それに準じた仕事を行うだろう私たちには、今回の講演は非常に有意義であり、大変貴重な講演会となりました。
 最後に、今週末からのメーデー(日本でのゴールデンウィーク)の準備についてです。メーデーとは、中国語で「五一国際労働節」といいます。私たち愛大生 の間では、多くの生徒たちが、内モンゴルや上海、大連など、中国国内での著名な観光地へと出かけます。ほとんどの旅行は四泊五日や五泊六日という大掛かり な日程であり、そのため皆今週は着々と準備を進めています。次回ではそのレポートを中心にお伝えしたいと思っています。それでは、再見!
 

 
 1998年より南開愛大会館を使用し始めてから今年までの十年間において、現地プログラム参加学生と付き合う年数の一番長かったのはタクシー運転手とい えよう。漢語学院の現プロ担当教員が入れ換わる場合が多いが、南開大学保衛処(保安課)から会館の前に駐車できるという許可をもらったそれらタクシー運転 手さん(固定メンバー)は、この十年間においてずっと現プロ参加学生を主要な客として付き合ってきたわけである。
 そこで、年度ごとの学生の事情をもきちんと把握するようになり、以前の学生に送ってもらった写真も大切に保存されている様子。最近、これらのタクシー運転手の数名から「今年の学生はとても礼儀正しく、彼らを客にするのは大変楽しい~」などの好評を博した。
 そればかりではなく、4月20日に行われた第3回単位テストでは、80点から90点までの点数を取った学生数が大幅に増加し、平均点数はこれまでで成績 の一番よい年度に並べられていて、漢語学院の先生方も大変喜ばれる素晴らしい成績を取習した。引率者に対する「先生、僕らが頑張ったよ」などの語りは学生 諸君の先輩たちに負けない強い意志を現している。
 4月22日(日)と23日(月)には、学生全員が漢語学院側に企画された欧米向けの靴製造工場訪問、楽器製造工場訪問、万里の長城の観光、農家訪問とい う教学実践活動に参加した。長城を登ったり、楽器工場でのロックやジャズドラムを演奏したりしたことで、教室や会館に閉じ篭ってばかりの学生が十分に楽し ませた。
 4月25日は、テレビ朝日中国総局北京特派員後藤はな氏を迎え、「テレビ記者の眼から見た中国」という題の講演を伺い、学生諸君はその現場主義的見解に魅了させられた。その後、後藤氏を囲んで、和やかな雰囲気の中で有意義的な交流を行った。
 4月28日より、中国は十日間ほどのGW連休に入る。学生諸君は早くから内モンゴルをはじめ、大連や黄山旅行に出かける計画を立て、28日から会館を離 れ各自の旅行先に赴くことになった。「行ってきます」という挨拶をきくと、引率側の四人とも涙がでるほどの淋しさを味わった。現在、いつも学生の笑い声で 満ちている事務室には次第に淋しい雰囲気が漂い、学生諸君の無事な帰りを楽しみにするほかならないことになっている。(高明潔)