愛知大学現代中国学部加々美ゼミ
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           加々美先生著書紹介 Vol.7 

無根のナショナリズムを超えて

■■■■■ 内容(「BOOK」データベースより) ■■■■■
   “グローバル化”に混乱する世界、 
   “近代化”への抵抗を忘れた中国、 
   そして、“アメリカ化”に耽る日本。 
   立ち返るべき思想の根は何処。 
     「無根のナショナリズムを超えて
     〜竹内好を再考する〜」 


2007年 日本評論社 鶴見俊輔・加々美光行編
【ゼミ生の感想】
 竹内好の言葉で一番好きなのは、「小説なんて書かなくてもいいから」です。どういう意味か解説すると、彼は中国文学者だったんです。で、翻訳や雑誌の編集をしながら、中国文学研究の第一線にいたのですが、北京にいた数ヶ月、ある女性と恋に落ちます。そうした「一人の人」として過ごす喜びや葛藤の中で、彼は「特別なことなどしなくていいから、人として守るべきものを大切にしたい」と思うようになります。
 自分もそう思います。「世界を変える」のもいいけど、世界の問題はすべて、家庭や職場など、身近なところから起こるのです。マザー・テレサも「まず家族を大事にしましょう」とくどいくらい言っていました。
 ちなみに、石川啄木も竹内と同じことを言っています。彼は「詩人は詩人であるよりもまず、人でなくてはならない」という趣旨の言葉を残しています(「食らうべき詩」)。これは竹内の主張と完全に同じです。竹内と啄木だけではありません。古今東西、多くの人が説いてきたことです。自分もそうした、「人として大切なもの」を忘れないようにします。(藤井)
    先生著書一覧 

中国の民族問題   鏡の中の日本と中国   証言・南京大虐殺
現代中国の黎明   21世紀の世界政治   歴史の中の中国文化大革命

無根のナショナリズムを超えて   中国文化大革命事典   アジアと出会うこと

中国内外政治と相互依存   中国の新たな発見   逆説としての中国革命

市場化する中国経済   天安門の渦潮   現代中国の挫折  

ナショナリズムを読む   裸の共和国

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